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かんざしの意味や歴史・種類について

執筆者の写真: 伝統屋 暁伝統屋 暁

更新日:2023年3月10日

この度、伝統屋の玉鋼簪【豊玉 -Toyotama-】に新色が出来ました!

房の部分が従来の白っぽい色に加え、カーキのようなお色が加わりました。



白の方を卯の花色(うのはないろ)、緑の方を藍媚茶(あいこびちゃ)と名付けました。



この機会にかんざしについて書いてみようと思います。



【かんざしの歴史】 かんざしの歴史は、なんと縄文時代から始まります。

古代の日本では、先の尖った1本の細い棒に呪力が宿ると信じられていました。

そこで髪に細い棒を挿すことによって魔を払うということで お守りや魔除けとしての役割を果たしていたようです。

名前については「髪挿し」から来ているという説と また、平安時代に祝宴などで、髪に花や葉を飾る「花挿し」という習慣が 「かんざし」になったという説があります。


奈良時代には中国から様々な文化が伝えられるようになり、 横長の挽き櫛や、二本足のものも入ってきました。

二本足のものは釵子(さいし)と呼ばれる髪留めで簪(かんざし)という漢字と 共に伝わったようです。

安土桃山時代ごろから結う髪型になり、

かんざしは美のアイテムとして使われるようになります。

しかし髪を結ばずに下ろした姿が流行するようになり、 結い上げずに垂らした「垂髪(下げ髪、垂れ髪ともいう)」が定番となり、

あまり使われなくなります。



江戸時代中頃からは家事や労働をしやすいように束ね始め、

髪を一本に結んだ「下げ髪」、髪を一本に結び、

先を輪に結んだ「玉結び」などが登場しました。

日本髪の発達に伴って多彩な髪形をする女性が多くなり、 さまざまな種類のかんざしも生まれて再び大流行しました。


【かんざしの種類】 ・一本軸・・・軸が1本でつくられているかんざしで一番メジャーなデザインです。 ・二本軸・・・軸が2本に分かれているかんざしで強度が弱いためおだんごヘアにさすのが一般的 髪から落ちにくいのが特徴です。




【かんざしの飾り種類】 ・玉簪・・・1本軸のかんざしの上に玉飾りがついたかんざしです。       ガラスビーズのとんぼ玉などが使われます。




・平打ち簪・・・棒の先に平らな飾りのついたかんざしです。漆塗り、べっ甲、木材などが使われます。

・揺れもの簪・・・棒の先端に揺れる飾りが施されたものです。

江戸時代はその先に蝶や鳥などの飾りがついた形の「びらびら簪」が主流で、未婚女性が使用していたようです。





・結び簪・・・棒の先端をねじって結んだ形をしていて結び目の部分に模様があるものです。





・バチ型簪・・・三味線のバチの形をした扇状のかんざしで、二本軸が主流です。 透かし彫りや蒔絵を施したものが多く高級なものはべっ甲で作られたりしています。



写真:pinterest.com



・つまみ細工(つまみざいく)・・前回のブログでご紹介したつまみ細工のかんざしです。



簪というと、着物に合わせるイメージがあるかもしれませんが、意外と洋装にも合います。 使い方も意外と簡単です。

よかったらこちらをご覧ください。 https://www.youtube.com/watch?v=q_rxZtuSlds



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