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【たたら製鉄】

たたら製鉄は、日本において古代から近世にかけて発展した直接製鉄法です。
「たたら」という言葉の語源はサンスクリット語で「熱」を意味するタータラ、タタール族を介して伝わった、大和言葉の「叩き有り」からの転化、簡略化で踏み轟かすの意等、諸説ありはっきりしていませんが、炉に空気を送り込むのに使われる踏み鞴が「たたら」と呼ばれていた為、たたら製鉄と呼ばれています。
製法としては、砂鉄や鉄鉱石を粘土製の炉で木炭を用いた比較的低温での還元により、純度の高い鉄を生産できることを特徴とします。
鉄は自然界において独立した形で存在することは殆どなく、鉄鉱石や砂鉄など、酸化鉄として分布しています。
その為、そこから鉄を取り出すには還元の処理が必要であり、更に銑鉄や鋼を生み出す為には炭素と結合させねばなりません。
たたら製鉄は、初期に鉄鉱石の使用例があるものの、主に砂鉄を原料とし、燃料には専ら木炭が使われます。
粒の細かい砂鉄を炭火の中に投入することで短い時間で還元と吸炭が進み、また近現代の製鉄に比べて低温で

加熱する為にリンや硫黄等の有害な不純物の混入が少なく、結果として非常に純度の高い鉄が取り出せます。

こうして生産された鋼は、洋鉄に対して「和鋼」「和鉄」と呼ばれています。

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