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執筆者の写真伝統屋 暁

〜日本を代表する絹織物 京都の西陣織〜

更新日:2021年10月23日

どうも、伝統技術を愛してやまない伝統屋暁のスタッフです!

代表が東海道を徒歩で旅する挑戦 #東海道でしょう ついに先日無事にゴールしました!



ということで、旧東海道沿いの伝統工芸をご紹介する締めくくりは やはりゴール地点”京都”の伝統工芸品にしようと思います。

といっても皆様もご存知なように京都の伝統工芸品ってかなりたくさんあるんです。 今回は、王道をいきたいと思います!



世界的にも有名な「西陣織(にしじんおり)」についてです。





【西陣織とは】 京都の西陣で生産される先染(さきぞめ)の紋織物のことです。 先染めの紋織物とは、染織した糸をつかって模様を織り出す織物です。

友禅は織ってから染めるのに比べ西陣織は染めてから織るんです!

そんな違いがあったとは!!

「西陣」とは、京都の中心部より北西部にあり、上京区・北区を中心としたエリアです。

「正装なら、染の着物に織の帯」と言われるように染の着物なら友禅染、

織りの帯としてもっとも品格の高いのが西陣織の帯だとされています。




西陣織の始まりは5、6世紀頃、朝鮮渡来の秦氏が今の京都・太秦あたりに住みついて、 養蚕と絹織物の技術を伝えたと言われています。



飛鳥、奈良時代を経て平安時代には宮廷御用の「織部司(おりべのつかさ)」という織物業の役所をつくり、発展していきます。



その後「応仁の乱」があり、織手たちは大阪などに逃れていましたが、 終結後に京都へ戻り、織物業を再開しました。



その土地が戦乱時に西軍の本陣であったことから「西陣織」という名前が生まれたそうです。


やがて中国の明から伝わった技術をとりいれることで、色柄や模様を織り出す紋織(もんおり)という、新しい織物を発案し、高級な西陣織の基礎が築かれました。


江戸時代には高級織物の産地として黄金時代を迎えますが 後半には贅沢を禁止される法律が出来たことなどの影響で苦難の時代を迎えました。



これについては他の伝統工芸品も同じでした。


贅沢を禁止されるということは、大切な技術の職人さんに多大な影響があったんですね。




【西陣織の工程】 西陣織には20を超える工程があり、それぞれが分業化されています。

一人でも欠けてしまうと、完成させることは難しく、

全ての工程の職人さんを絶やさないことが、大切なんですね。

かなり多い工程なのですがざっくりまとめるとこんな感じです。



1.図案構成・・・最も重要な織物の設計図を考える段階

2.原料準備(糸染め)・・・絹糸を指定通りの色に染め上げます。細い何本かの糸を合わせて糸の太さを調節したり、糸に特別な撚りをかけたりして風合いを出します。

3.機(はた)準備・・・織物を織るには、緯(よこ)糸が通る道をあけるため、経(たて)糸を引き上げなければなりません。綜絖(そうこう)と呼ばれる装置で準備します。




4.製織工程・・・力織機の活用したり、複雑な文様の織物や高級な帯などは手作業で織っていきます。

5.仕上げ・・・織り終わった西陣織に独特の風合いを出すため一定の間隔で針金を織り込んだりと、整理加工を経るものもあります。



西陣織は大変な手間がかかっており、貴重なものであることが お分かりいただけたでしょうか?


【西陣織の特徴】 西陣織には12の織り方があります。

一部をご紹介します。

経糸で地模様を表す「経錦(たてにしき)」や 織物の断面が多層になっていて表裏で異なる色柄が表現できる「風通(ふうつう)」 細い真絹で織った「紬(つむぎ)」、 ちりめん状の「本しぼ織り」などそれぞれに名前がついています。



また、デザインはシンプルなものから雅やかなものまでさまざまです。


今ではすっかり高級品な帯のイメージが定着していますが 最近では西陣織の生地を使った雑貨・小物類も人気となっています。




伝統屋暁としても、帯以外の何かを作って、 この西陣織の技術を残していくことに少しでも協力できたらいいなと考えています。



これからも何か「和」に関わることを書いていきますね。


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